26 │2024年6月30日

岡山バプテスト教会


週 句 ヨシュアは民に言った。「自分自身を聖別せよ。主は明日、あなたたちの中に驚くべきことを行われる。」
聖書   ヨシュア3章 5節

説 教 「時代と共に前進する教会」  朴思郁牧師
聖書   マタイによる福音書 9章14節~17節

「時代と共に前進する教会」
 コロナ危機は私たちの教会の活動に大きな変化をもたらしました。オンライン礼拝や書面での礼拝など、新しい形態の礼拝が導入されました。従来の二元論的な考え方、すなわち教会を神聖な場所と見なし、それ以外を俗世間と区別する考えが、現代社会では適切ではないことが示されています。私たちの教会は伝統を尊重しつつも、時代の変化に柔軟に対応し、新しい伝道方法を模索していく必要があります。
 今日の聖書箇所も、伝統と革新のバランスについて考えさせられます。ヨハネの弟子たちがイエスの弟子たちの断食しないことに対して疑問を持った例は、新しい教えが伝統的な実践と衝突する場面を示しています。イエスはこれに応えて、神の国の到来は喜びの時であり、古い形式に固執する必要はないと教えました。イエスのたとえ話は、この点をさらに深めます。新しい布を古い服に継ぎ足すと破れるように、新しい考えを古い制度に無理に当てはめるのは危険です。また、新しいぶどう酒は古い革袋を破裂させるように、新しい霊的収穫にはそれにふさわしい新しい方法が必要です。
 これらの教えは現代の教会にも通じます。神への愛と隣人愛というキリスト教の核心は不変ですが、それを伝える方法は時代と共に進化してきました。初期キリスト教の共同体における情報共有方法や、中世の修道士たちの祈りの実践は、現代においても重要な示唆を与えてくれますが、現代社会においてはデジタル技術を活用した新しい伝道方法が必要とされています。教会は継続的に伝統と革新のバランスを保ちながら、柔軟に新しい方法を模索し、キリストの愛をより多くの人々に伝えることが求められています。困難があっても、神の導きに従い、福音の喜びを発信し続けることができればと願います。(朴思郁)