週 句 神の御計らいによって、侍従長はダニエルに好意を示し、親切にした。
聖書 ダニエル書1章9節
説 教 「向こう岸から見てみると」高橋周也牧師
聖書 エレミヤ書51:59~63、使徒8:4
「平和。すべては神の支配のもとに」
「ここまでがエレミヤの言葉である」(51章64節)。エレミヤ自身の言葉は、イスラエル民族の国を滅ぼしたバビロンが滅亡に向かうという預言をもって閉じられました。しかし、本日の箇所は、自分たちをひどい目に遭わせたバビロンに対して「ざまあみろ」というための箇所ではありません。また、何かいわゆる諸行無常的なことをメッセージとしているのでもないでしょう。ここには、全てを超えて世界の全ては神の支配のもとにあること、具体的な歴史の中に「神の義」が確かであることが、証されているのです。
「戦後」にも戦争は続きました。居心地のよかった世界を失い、散らされた人々の、偽りの平和にぼけて鈍く神を失った心に、再び神を仰ぐ心がしみ込みます。人々は何を思って日々を生きたでしょうか。「先祖が酸いぶどうを食べれば、子孫の歯が浮く」(31章29節)というのが、エレミヤ書の時代に流行ったことわざでした。エゼキエル書によれば、ユーフラテス川のほとりでもその言葉は広まりました。先祖が悪いことを重ねた結果が今の崩壊の時代を招いたのだ、と。しかし神の創造される未来があります。問われているのは、いつも私たちがどう生きるかということです。私たちは今日も希望を失わず、平和の主イエス・キリストに祈りましょう。