47│2025年11月16日

岡山バプテスト教会


て成長するが、どうしてそうなるのか、その人は知らない。土はひとりでに実を結ばせるのであり、まず茎、次に穂、そしてその穂には豊かな実ができる。実が熟すと、早速、鎌を入れる。収穫の時が来たからである。」
聖書  マルコ4:26-29

メッセージ 「まだ見ぬ世界を精一杯生きる」 杉本拓哉牧師
聖  書  コヘレト11:1-10(聖書教会共同訳)

「死を見つめ、今を生きる」 コヘレトの言葉9章1~10節
中世のある修道院では、「メメント・モリ カルぺ・ディエム」と挨拶を交わしました。それは、「死を覚え、その日一日の花を摘み、今を生きよ」という意味です。私たちの人生、思いがけず、災害や病気や事故に遭うかもしれません。もしも自分の死が十年後だったら、一年後なら、明日だとすれば、私たちは限られた日々をどのように生きるでしょうか。死を身近に覚える時、私たちは与えられた時をより真剣に、感謝して生きるようになるのです。
コヘレトが生きていた時代、イスラエルの民は大国の支配に苦しみ、公平と正義の見えない社会に空しさを覚えていました。それでも神は、虐げられた者たちを見捨てず、希望の未来を備えておられたのです。彼らは自由と自治を求めた戦いに勝利したのでした。
私たちには明日のことが分かりません。それでも神は、小さくされた者に目を留め、希望を託すのです。人生の幸せは、自分の満足を追い求めて得られるものではありません。自分と共に生きる存在との関わりの中で、生きる意味と幸いを見出すのです。私たちの日々の働きの全ては、主の御手の中にあります。だからこそ、恐れることなく死を見つめ、誠実に精一杯生きるようにと、神は今日も私たちを励ましてくださるのです。