週 句 あなたのなすべき事を主にゆだねよ、そうすれば、あなたの計るところは必ず成る。
聖書 箴言 16章 3節(口語訳)
説 教 「沈黙を破り、逃げる」高橋周也牧師
聖書 マタイ10章16~25節
「蛇のように賢く、鳩のように素直に?」
2月7~8日にかけて、私たちの教会が加盟する日本バプテスト連盟の定期総会運営のために、埼玉県南浦和にある連盟事務所へ出張しました。過去形でこの文章を書いていますが、今日の週報が印刷され、皆さんに配布され始める頃、私はおそらく機上の人です。実は、当初は、土曜日最終の新幹線で帰宅する予定でした。しかし、現在過渡期にある連盟では、議題数が昨年の実に2倍となり、当日の帰着を諦めざるを得ませんでした。
さて、本日読まれる聖書の箇所において、イエス様は弟子たちに、「蛇のように賢く、鳩のように素直(=純粋/誠実)であれ」と教えます。実際にイエス様が地上を歩まれた時点において「迫害の予告」であり、同時にこれは、マタイによる福音書を最初に記したり読んだりした人々にとって、現実の課題でありました。ですから、まさに厳しい現代の時代を生きる私たちにとっても、大切な教えです。
今日の説教では、この箇所のほか、創世記3章を取り上げたいと思います。蛇が嫌いなクリスチャンの方にたくさんお会いしてきましたが、そもそも旧約聖書において、蛇は、イエス様がおっしゃる通り、賢い者です。その賢さは、箴言においては、思慮深さと訳されています。蛇が悪者にされたのは後代のことではないかと思います。蛇の賢さと、鳩のような純粋と誠実さをもって、まさに鳩に象徴される神の平和・愛を告げ知らせるのです。キリスト者が生き抜く術は、この二つです。
イエス様は弟子たちに、一つの町で迫害に遭えば、別の町へ逃げよとも勧めます。それは、強い力や反対を恐れて黙るのではなく、最善の方法を選び直すという意味でもあるでしょう。変化の時代、現在地を直視しながら、誠実に。