07 │2024年2月18日

岡山バプテスト教会


週句 モーセが手を海に向かって差し伸べると、主は夜もすがら激しい東風をもって海を押し返されたので、海は乾いた地に変わり、水は分かれた。イスラエルの人々は海の中の乾いた所を進んで行き、水は彼らの右と左に壁のようになった。
聖書   出エジプト記14章21~22節

説 教 「イエス・キリストと信者の石」  高橋周也牧師
聖書   ヨハネによる福音書11章1~44節

「途上のストーリー」
 本日の物語の筋は、イエス様とマルタとマリアのやり取りで導かれています。マルタとマリアは、イエス様をメシア=キリストと認めた人であり、初期の有名な奉仕者のリーダーでした。その役割は、他の福音書ではペトロが担うのですが、ここでは特にマルタがでしを代表しています。
 さて、そのマルタが、墓の石を動かすことに対しては、イエス様に反対しました(39節)。極めて常識的な判断と見えます。ところが、イエス様はそれを「神の栄光」のために退け、人々に石を取りのけさせるのです。(40~41節)
 ちょうど、ヨハネの教会が教会のストーリー(ヨハネの福音書)を著した当時、教会の内部では意見が割れていました。それはユダヤ教の中に留まるか、キリストを信じたのだからユダヤ教の外に出て独立するかの議論でした。人が生きるのに、真実に現実的で賢明な選択は何か。保身のためには前者を選ぶべきでした。けれど、時間も世の力も常識も、人の命を真実には支えていないのです。それはただイエス様が、私たちのために神に祈り感謝をささげ続けてくださっているからに尽きる。その信仰へ出ておいで、イエス様が必要な導きを与えてくださるよ、とこのストーリーは、神の物語を味わい知るよう、信仰者を促しているのです。尚、書かれた時点では、まだ教会の意見はまとまっていなかっただろうと言われています。しかし、人の思いに寄らず「イエス様」が何をおっしゃったのかというところで一致して、信仰者にふさわしく決断をしていったのでしょう。その証拠は、2000年経って今日ここに教会があることです。私たちは「信仰」を未来に受け継いでいく使命を与えられています。