週 句 信仰とは、望んでいる事柄を確信し、見えない事実を確認することです。
聖書 ヘブライ人への手紙 11章 1節
説 教 「神の支持率、何パーセント?」 高橋周也牧師
聖書 創世記6章5~9、22節
「洪水を貫いて生きる」
繰り返される水害のニュースに心を痛めながら「ノアの洪水」物語を読んでいました。ここでいう洪水は、古代イスラエルの世界観が前提とされているもので、今日私たちがあまりにも鮮明にイメージする自然災害とは別次元の話です。また、人間の態度が神様にご満足いただけなかったので滅ぼされることになったという理解・読み方を、私はこの物語に対してしません。神は徹底的に人の悪と向き合われました。そして今朝の箇所部分において最も大切なことは、神が人に対して心を痛められるほどに強い愛情をもっていたこと。そして、翻訳の問題があるのですが、ノアは主の眼差しの中に自分自身を発見した(8節/原義)ということです。そのノアは主のお命じになった通りに行ったということです。とはいえ、洪水という表現が用いられる以上、やはり心は疼きます。
かぎかっこ付きの「洪水」(試練・苦難・混沌/力の限界など)を私たちは人生において経験します。そのために、現代人は自分で人生を決められると思いがちですけれども、思っていえるほどそうもいきません。箱舟はそこを生き抜く術です。神様を信じても、「洪水」の現実は避けられません。しかしノアは、見たことも聞いたこともない洪水のために、ただ神様がおっしゃたから、箱舟を造りました。神様と目を合わせて生きようとする者は、その現実を貫いて生きるのです。「信仰とは、望んでいる事柄を確信し、見えない事実を確認することです」(ヘブライ人への手紙11章1節)。神様はこの時代にも、そのように生きようとするもうひとりを待ち続けています。